理学療法士を目指すにはどんな学校へ行けばいい?
理学療法士の国家試験を受けるためには、養成校で3年以上の知識・技術の習得が必要です。養成校には4年制大学、3年制の短期大学、3・4年制の専門学校、視覚障がいをもった人が対象になる特別支援学校があります。4年制の大学・専門学校は、ゆとりをもって学ぶことができます。一方、3年制の短大や専門学校で学ぶと、4年制に比べて早く社会に出られること、学費の総額が安く収まることなどがメリットがあります。日本理学療法士協会によれば、養成校の総数は約280校あり、定員は約14,500名です。
目次
意外と多い?理学療法士の学校(養成校)とは?
理学療法士の養成校について、大学と専門学校の違い、気になる学費について、養成校の選ぶポイントについて、養成校の一覧についてを紹介します。
理学療法士の養成校に進む3つの方法!
理学療法士の養成校に進むには大きく3つの方法があります。
- 高校を卒業して理学療法学科のある大学に進む
- 国立の専門学校に進む
- 私立の専門学校に進む
高校を卒業して理学療法学科のある大学に進む
最近は専門学校だけでなく、大学も理学療法学科を設けており、希望する大学の理学療法学科への入学受験を受けることで養成校へ進むことができます。現在111校の大学の養成校があります。
国立の専門学校に進む
国が資金を出して設立し、国が経営している学校であるため、一般的には私立よりは学費が安いとされています。私立の学校数よりは数が圧倒的に少なく1校とされています。
私立の専門学校に進む
私立の専門学校においては個人経営の学校であるため、私立と国立の一番の違いは学費であり、特に金額の設定には幅があるとされています。現在63校あるとされています。
意外と知らない!大学と専門学校の受験方法の違いとは?
大学の場合
大学の場合では、受験方法はセンター試験が主となりますが、その他に個別の学力試験として小論文などを課しているところもあります。
専門学校の場合
専門学校での受験では、一般入学とAO入学が主となっており、学校側が入学時に求めている学生像を基準に合否を決める方式が主流となっていいます。
100%後悔しない学校(養成校)を選ぶ5つのポイント!
養成校を選ぶときのポイントは大きく5つあります!
就学期間で選ぶ
3年制、4年制の2種類があり、1年の差があります。例えば3年制の場合、学費の面でも経済的にも負担は減りますが、一方でカリキュラムが詰め込み状態となるため、非常に忙しく課題の量も多いのが特徴です。
学費で選ぶ
国立は学費が安いのに対して、私立系が高くなります。多くの場合、学費を抑えるために国立系の養成校は受験者が集中しやすくなるため、偏差値の高いものが揃い、合格率が高くなります。
国家試験の合格率で選ぶ
国家試験は、理学療法士になるための最後の壁です!年1回の試験であるため、落ちれば1年間を無駄にすることになります。学校によって合格率は10%~20%の違いがあり、教育体制の充実差としてみることができます。
就職率
大学、専門学校では就職率に大きな違いはありませんが、養成校毎に、就職先となる病院や介護施設が連携をしていることがあります。養成校で実習地が豊富なところは連携がとれているとされています。
教員の充実さで選ぶ
養成校によっては教科書を書くほどの著名な先生がいたり、テレビによく出る有名な先生などがいる学校もあります。教える教員によって授業の質などに違いがでることがあります。
養成校を探す際にはこれら5つのポイントを参考にして自身に最も合う養成校を見つけてみてください!
気になる学校の学費は高い?安い?
学校選びに重要な養成校の学費についてを表でまとめましたのでご紹介します。(※平均額を記載しています)
参考:平成十六年文部科学省令第十六号「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」より
【専門学校】
入学金 | 172万円 |
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授業料の年額 | 135万円 |
就学期間 | 3~4年 |
【短期大学】
入学金 | 154万円 |
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授業料の年額 | 140万円 |
就学期間 | 3年 |
【大学(国公立)】
入学金 | 28万円 |
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授業料の年額 | 54万円 |
就学期間 | 4年 |
学費は各養成校の特色があり、授業料が安いところと高いところでは150~200万円ぐらいの幅が存在します。また、入学金も各校バラバラであり、私立の養成校、専門学校においては個人経営の学校であるため、特に金額の設定にはバラエティーがあるとされています。
大学と専門学校の授業の違いとは?
授業についてですが、大学も専門学校も国家試験の科目に沿った学習を取り入れ、座学の授業や臨床実習の内容、実施時間に大きな違いはありません。
しかし、実習する施設に関しては、専門学校と大学とでは少し異なります。専門学校の場合は一般病院や関連施設で実習を行うことが多く、遠方になるケースも少なくありません。大学の場合は付属病院や介護老人施設、個人病院での実習になるケースが多いとされています。
現役理学療法士が語る!学校のカリキュラムとは?
就学期間は、3年制と4年制とに分かれ、養成校の違いによってカリキュラムは異なりますが、今回は一般的なカリキュラムをご紹介します!
1年次は人体の基礎を極める
基礎分野の学問を中心に学びます。どのような科目があるのか例として、主要な科目を挙げていきます。
【基礎分野】
心理学、倫理学、解剖学、解剖学実習、生理学、医学英語、情報処理、統計学、生理学実習、運動学各論、人間発達学、臨床心理学、病理学概論、リハビリテーション医学
上記の中でも、解剖学、生理学、運動学は、理学療法士になるための最重要科目であり、臨床現場でも特に活躍する科目といえます!
2年次は疾病や障害と人体の基礎のつながりを学ぶ
病気の理解を深め、治療の基礎を学ぶことにより、臨床現場で行う理学療法を理解します。例として以下のものが挙げられます。
【専門基礎分野】
一般臨床医学、内科学、整形外科学、脳神経外科学、精神医学、臨床運動学、神経内科学、小児科学、老年医学
【専門分野】
理学療法評価学実習、運動療法学、小児期の理学療法、呼吸、代謝の理学療法、運動器疾患、スポーツ障害の理学療法、物理療法学、義肢装具学 理学療法障害学、理学療法評価学、脊髄損傷の理学療法、脳障害の理学療法、神経筋の理学療法、有痛性障害の理学療法、日常生活論
より実践的に理学療法を行うに必要な知識と技術を学ぶことになります。扱う知識量は非常に多く、試験も一段と難しくなっていきます。
3年次~4年次は現場の理学療法を学び、国家試験へ
最終学年の3、4年次では、これまでに学んだ全ての知識と技術を、臨床実習で実践します。患者さんの検査の行い方から、実際の治療の行い方まで詳細に学びます。無事に実習が通ると、国家試験対策に臨みます!
国家試験とは?
国家試験については、こちらに詳細を紹介していますので、詳しく知りたい方はこちらをどうぞ!
⇒理学療法士の国家試験についてはこちら養成校の探しのためのリンク
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