理学療法士の将来性と年収について解説

理学療法士の平均年収

理学療法士の平均年収は、厚生労働省「民間給与実態統計調査（e-Stat）によると約405万円です。これは、国税庁の民間給与実態調査による日本人の平均年収436万円に比べると、やや低めです。しかし、理学療法士は全体的に年齢層が若い専門職のため勤続年数が浅く、ほかの職業に比べて平均年収が低くなってしまうと考えられます。

また、医療・福祉の専門職（医師・歯科医師・歯科技工士・薬剤師・看護師・放射線技師・ホームヘルパーなど）の平均年収の中では中間に位置しています。准看護師・歯科衛生士・ホームヘルパーと比べると平均年収は高いため、理学療法士の年収が低いとはいえません。年齢を重ねてキャリアを積むことで年収も増加傾向にあるため、将来性のある専門職と考えて良いでしょう。

理学療法士の初任給

厚生労働省による「令和元年賃金構造基本統計調査結果（初任給）の概況」では、理学療法士の初任給は20〜25万円前後、年収280万円〜320万円程度です。（専門学校、もしくは大学卒業後の新卒採用の場合）金額に幅があるのは、勤務する施設の規模や病院・訪問看護・デイサービスといった業態によって待遇が異なるためです。一般的な大学卒業後の新卒初任給の相場が20.5万円程度と考えると、低くない金額だといえます。

理学療法士の年齢別年収

上記の表のように、理学療法士の年収は、年齢があがるにつれて徐々に上昇していきます。理学療法士として長く勤めれば年収がアップしていくため、将来性のあるリハビリ専門職といえます。

コンパスグループの理学療法士の収入

コンパスグループでの理学療法士の収入についてご紹介します。デイサービスや訪問介護ステーションを運営するコンパスでは、東北から九州まで多数の店舗を展開しており、理学療法士の正社員を随時募集しています。

コンパスではリハビリのスペシャリストとして現場で働くほか、管理職として現場マネージャー、本部マネージャーとして全国のコンパスグループの施設を飛び回る働き方があります。

歩行訓練特化型デイサービス、コンパスウォークの場合

• 月収　28万円〜40万円
• 年収　336万円〜480万円

コンパス訪問介護ステーションの場合

• 月収　30万円〜50万円
• 年収　500万円〜600万円

管理職として現場のマネージメントをする場合

• 月収　35万円
• 年収　420万円〜

本部のマネージャーとして全国を回る場合

• 月収　40万円
• 年収　480万円〜

それぞれの詳しい働き方についてはコチラをご覧ください。

管理職を目指す

理学療法士が将来年収を上げるひとつの道として、管理職を目指す方法があります。管理職になれば管理職手当によって月収や賞与が増え、年収もアップすると考えられます。

管理職には、理学療法士としての技術を磨くだけでなく職場内でのリーダーシップも必要です。問題解決能力やマネジメント能力などのスキルを習得しましょう。

同じ職場で管理職を目指すのであれば、認定理学療法士や専門理学療法士などの資格を取得し、管理職へ昇進できるようアピールするのもひとつの方法です。

転職する

今の職場よりも基本給やボーナスが多く支給される職場へ転職するのも、将来年収がアップする道です。理学療法士は病院や診療所などの医療機関のほか、特別擁護老人ホームや老人保健施設などの高齢者施設にくわえ、児童福祉施設など働く場所が多くあります。

転職サイトなどで転職先の施設の賃金や賞与額にくわえ、残業手当、福利厚生や休日の数などの雇用条件をチェックし、現在の給与や待遇よりいい職場に転職すれば年収アップが可能です。

また、訪問リハビリテーション施設へ転職すれば、訪問リハビリテーションの手当が給料にプラスされます。そのため、手当の分だけ年収が上がります。訪問リハビリテーションとは、PTOTST（理学療法士・作業療法士・言語聴覚士）がリハビリが必要な方の家へセラピストとして訪問するサービスです。訪問件数が一定以上あれば手当を支給する施設が増えており、今後も高齢化社会に伴って重要の増加が見込まれます。訪問リハビリテーションは訪問件数を増やせば増やすほど手当が支給されるため、将来的に年収アップが見込めます。

リハプライムのコンパス訪問介護の場合だと、1ヶ月で65件以上訪問リハビリテーションを行えば、66件目から手当が支給されます。患者さんの生活環境に合わせたリハビリが可能で、理学療法士としてのやりがいも大きく感じられるでしょう。

副業する

理学療法士としてのスキルや知識を活かした副業で、将来年収アップが可能です。副業は本業との時間調整や、副業を認めている職場であることが必要ですが、休みの日などを利用して別の病院や施設で非常勤の理学療法士として勤めれば将来収入が増えます。

またライターとして、リハビリや理学療法などの専門性の高い記事を執筆すれば、副業ライターとして稼ぐことも可能です。自分で記事を書くだけでなく、リハビリの専門家として記事を監修することもできます。

ほかにも自治体や保健所が主催する老人介護予防教室やリハビリセミナーなどで、理学療法士のセミナー講師として活動する機会もあります。さらに、企業やスポーツチームのスポーツトレーナーとしてアスリートのサポートなど、活躍する場は多岐に渡ります。

いずれも本業の業務に影響がでないよう、体調管理やスケジュールなどを考慮して年収アップを目指しましょう。

独立開業

将来は独立開業して年収を上げる手もあります。しかし、理学療法士には「理学療法」を提供する施設の開業権はありません。理学療法士以外の別事業で、施設開業を目指すといいでしょう。

理学療法士と職種の分野が近い柔道整復師や鍼灸師（はり師・きゅう師）、あん摩マッサージ師などの国家資格を取得すれば、医師の指示がなくても一部の症状において施術が可能です。これらの国家資格と理学療法士の経験を活かしながら、整体院やトレーニングを指導するパーソナルトレーナーとして、パーソナルトレーニングジムなどの開業が可能です。

また、理学療法士のスキルや知識を活かす事業として、デイサービス施設の開業も可能です。デイサービスは、利用者が食事や入浴などのレクリエーションを日帰りで通う施設のことです。日常生活動作の維持や改善を目的とした機能訓練も行うため、理学療法士の知識や経験を活かしてトレーニングプログラムを組み立てます。

コンパスでは社員の独立開業を支援

リハプライムでは業界初の社員独立制度を設けています。デイサービスのオーナーとしてのキャリアアップを支援する制度で、コンパスウォーク店舗の運営・管理を自分でできます。

また、運営が順調であれば他店舗経営もでき、FCオーナーとしてキャリアアップが可能です。将来年収が上がるのはもちろん、やりがいアップにもつながります。