理学療法士の年収ランキング！

年齢別の年収ランキング

以下の年齢別の年収ランキングを見ると理学療法士は、年齢を重ねるにつれて、年収が増えていくことが分かります。これは大方の予想通りでしょう。

理学療法士は転職しても、これまでの経験を活かしてリハビリを行う即戦力として働けます。理学療法士として勤務実績があれば、中途採用で好条件が提示されることもあるようです。

【要点】理学療法士は、年齢とともに年収アップ

男女別の年収比較

理学療法士の男女の平均年収（男性：412万4600円、女性：396万6700円）を比べると、差は157,900円です。

一方で、一般労働者の月々の賃金は男性が338,800円、女性 251,800円で、賃金差は87,000円です（※参考：厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査の概況」）。理学療法士の月収の男女差は13,158円ですから、全体の労働者と比較して賃金差は小さいと言えます。

また、理学療法士の男女比率は約6対4と、女性も多く活躍しています。理学療法士は男女の賃金格差が比較的少なく、女性にも働きがいのある医療専門職と言えます。

※参考：公益社団法人日本理学療法士協会「理学療法士協会の現在」

【要点】理学療法士は男女での賃金格差は小さい

施設別の年収相場

理学療法士の働く場所は、病院や介護施設など多岐にわたります。さまざまな施設別の理学療法士の年収相場は次のとおりです。幅がありますので、参考値としてご覧ください。

理学療法士の年収は、民間施設か国公立の施設かでも違いがあります。国公立の医療機関では、初任給は低いものの昇給率が高く、勤続年数が長いほど高年収の傾向。私立病院では、初任給は高いものの年収は上がりにくい傾向です。公立施設の正規職員は、実質的に公務員の待遇で将来への安定が期待されるため、最初は報酬が低くても就職先として選ばれている可能性があります。

【要点】施設によって賃金体系は異なる

施設や役職による年収の違い

「コンパス求人サイト」には、リハプライムが運営するコンパス事業の求人が掲載されています。それらの求人を施設や役職で分類してランキング化しました。すると、いずれも理学療法士の一般的な求人と比較して高額の報酬であることが分かります。

このランキングは常勤の正社員の収入を比較したものです。コンパス求人サイトでは、常勤の正社員以外にも非常勤や新卒向けのパート・アルバイトの求人も多数あります。

さらに、デイサービスや訪問看護ステーションを運営するコンパスでは、業界初の社員独立制度を設けています。この制度を利用し、フランチャイズ（FC）のオーナーとして開業すれば、さらなる年収アップを目指せます。

【要点】コンパスの求人は比較的高年収

コンパスの理学療法士の求人はこちら

法人規模別の年収ランキング

厚生労働省「民間給与実態統計調査」が公表している理学療法士・作業療法士の収入（2019年）に基づいて、法人の規模別にランク付けしました。

理学療法士は英語で「フィジオセラピスト」（Physiotherapist）あるいは「フィジカルセラピスト」（Physical Therapist）といいます。略して「PT」と呼びます。

作業療法士は英語で「オキュペーショナル・セラピスト」（Occupational Therapist）。略称は「OT」です。

理学療法士（PT）と作業療法士（OT）は互いに関係の深い職種であるため、厚生労働省のこのデータでは「PT（Physical Therapist）・OT（Occupational Therapist）」をひとまとまりにして集計しています。

法人の規模は次の3つに区分されています。（この調査には、従業員10人未満の零細事業者のデータは含まれていません）

• 小規模法人（従業員10～99人）
• 中規模法人（従業員100～999人）
• 大規模法人（従業員1,000人以上）

年収ランキング1位は、意外にも小規模法人でした。一般企業であれば、大企業の給与水準が高い印象がありますが、理学療法士には必ずしも当てはまるわけではないようです。

月給ランキングでも順位は変わらず、小規模法人が1位でした。

【要点】年収・月給ともに小規模法人が最高

ボーナスランキングは大規模法人が1位で、中規模法人が2位、小規模法人が3位です。法人規模が大きいほど、ボーナス支給額も多くなる傾向です。

【要点】ボーナスは大規模法人が最高

これらのランキングで注意したいのが労働時間の違いです。小規模法人での月間の労働時間は168時間で最長。中規模法人では162時間、大規模法人では163時間です。

従業員が多ければ、無理なく作業を手分けできますが、従業員が少ない場合は負担の分散が難しくなります。そのため、小規模法人は、1人あたりの労働時間が長くなっている可能性があります。そのぶん、年収も高くなっているのでしょう。

そこで理学療法士（PT）・作業療法士（OT）の年収を時給に換算しました。すると、大規模法人が1位、小規模法人が2位、中規模法人が3位の結果になりました。しかし、その差は僅かです。

一般的に大企業の平均年収は、一般企業に比べて高い傾向にあります。しかし、理学療法士は正社員である限り、起業の規模によって上下する傾向はみられません。

【要点】時給換算で最高額は大規模法人。しかし、その差は僅か

10年間の年収推移

理学療法士（PT）・作業療法士（OP）の10年間の年収データについて比較してみましょう。

理学療法士・作業療法士（従業員10人以上の法人）の収入推移を2010年～2019年までの10年間でランキング化しました。すると、平均年収は徐々に上昇しているのがわかりま す。これは、年収アップを目指す理学療法士（PT）に朗報です。

※参考：厚生労働省「民間給与実態統計調査」

【要点】平均年収は年々、上昇傾向

医療・介護職種別の収入ランキング

医療・介護業界における主な職種別の平均年収ランキングは次のとおりです。理学療法士は、16職種のなかで8位と順位表の中間あたりに位置しています。

※参考：厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」企業規模計（10人以上）の給与額より算出

1位の医師の年収は1169万円と、2位の獣医師の年収の2倍以上で医療職のなかで飛び抜けた給与水準です。人の生命を大きく左右し、責任重大で、医学部や医師国家試験は難関であることが、その理由でしょう。

3位の歯科医師と4位の薬剤師は2位の獣医師と近い年収です。医者同様に、歯科医師や薬剤師も一つの失敗が大きな医療ミスになりかねない、責任重大なポジションです。歯科医や薬剤師の給与水準が高めなのは、そのような背景があるのでしょう。

5位の診療放射線・診療エックス線技師は、細心の注意が求められる放射線を扱います。誤って用いると人体に甚大な影響をもたらす放射線の取り扱いが許されるのは、診療放射線・診療エックス線技師以外に、医師と歯科医師のみです。このことが、診療放射線・診療エックス線技師が高年収の理由でしょう。

6位の看護師と9位の准看護師は、職務内容は似ていますが、資格の難易度が異なります。

8位の理学療法士・作業療法士と9位の准看護師の平均年収は近い水準です。役割は違えど、医師と密接に連携する部分は、近いものがあります。

理学療法士の資格は専門性の高い医療職ですが「医師の指示の下に、理学療法を行うことを業とする者」と定義され「コ・メディカルスタッフ」とも呼ばれます。理学療法士として開業権がないため、平均年収にも影響していることが考えられます。

【要点】理学療法士の年収は医療・介護職のなかで中位

地域別の年収ランキング

日本全国の11地方別に算出した理学療法士（PT）年収の推計値のランキングは次のとおりです。関東の年収が一番高く、東京や大阪など国際都市から離れるほど、年収が下がっていく傾向です。

この地域別ランキングは「平均年収.jp」が推計した47都道府県別の理学療法士（PT）の平均年収を基に算出。あくまで推計で、参考値として考えましょう。

※参考：平均年収.jp「理学療法士の都道府県別・平均年収」

【要点】地域別の年収は関東が最高

都道府県別の年収ランキング

医療介護の求人・転職情報を提供する「マイナビコメディカル」は、同サイトに掲載されている理学療法士（PT）の求人情報に基づいて、各都道府県の年収額を算出。理学療法士の平均給与（推定値）が高い上位10都道府県を発表しています。

1位は東京。関西と中部の大都市である大阪府と愛知県が、それぞれ2位と3位に入っています。そして首都圏の神奈川県が4位です。

北海道を含めた上位5位は、順番の違いは若干ありますが、都道府県別の人口ランキング上位とほぼ一致。人口が多い地域は理学療法士（PT）の年収も高い傾向があり、興味深い点です。

人口が多いと経済が発展しやすく、給与水準も高くなる傾向です。また、理学療法士（PT）が施術を行う患者は人であり、人口が多いほどニーズも多くなり、それが年収に反映されている可能性があります。

※出典：マイナビコメディカル「理学療法士の給料・都道府県別ランキング」

【要点】都道府県別の理学療法士の年収は東京が最高

理学療法士の数が多い地域別ランキング

日本でも理学療法士（PT）の数を地域別に見ると、どこにどれくらいのニーズがあるかが分かります。やはり人口の多い関東甲信越ブロックが1位。少数ですが海外で活躍する理学療法士もいます。

※参考：公益社団法人日本理学療法士協会「理学療法士協会の現在」

【要点】理学療法士の数は、関東甲信越が最多

年収アップをさせる方法

年収に関する統計などを参考にして、こちらでは理学療法士として実際に給料や年収をアップさせる方法について、目指したい年収別に紹介します。

ここまでのまとめ

理学療法士（PT）の平均年収ランキングや関連情報などを見てきました。様々なデータと照らし合わせて相対的に捉えることで、理学療法士（PT）とその年収の位置づけが、より鮮明になったのではないでしょうか。

そのプロセスで見出すことができたのは「理学療法士の平均年収は年々、上昇している傾向にある」ことです。

さらに「都会や人口の多い地域では、理学療法士の平均年収が高い傾向にある」ことも分かりました。

「給料が少ない」「現在の仕事に満足していない」と嘆く若手の理学療法士やベテラン理学療法士が、これらのランキングを見渡したことで、今後は「もっと稼げるようになる」「もっとやりがいのある仕事が見つかる」という希望が持てるようになったのではないでしょうか。

自身と周囲の状況をしっかりと把握し、今後のキャリアアップや年収アップに向けて綿密な計画を立てて行動したいものです。

理学療法士の仕事情報

理学療法士（PT）の平均勤続年数は約6年で、働き手全体平均の約12年の半分です。つまり理学療法士はキャリアアップのために、全体と比較して2倍頻繁に転職しています。積極的に情報収集して、最善の選択肢を見つけましょう。

理学療法士（PT）の求人情報が掲載されているサイトには、次のものがあります。

• 「コンパス求人サイト」はリハプライムが運営するコンパス事業 の求人専用サイトです。
• 医療介護の求人・転職情報「マイナビコメディカル」にもセラピストの求人が豊富です。
• 医療介護の求人サイト「ジョブメドレー」（Job Medley）にも、理学療法士の求人情報があ ります。
• 「グッピー」（guppy）は様々な要件で、全国の理学療法士の求人を調べられる検索エンジンです。
• 「PT-OT-ST.NET」でも、理学療法士（PT）、作業療法士（OT）、言語聴覚士（ST）といったリハビリ系の求人情報を希望に沿って検索できます。
• 「コメディカルドットコム」でもエリア、雇用形態、給与などの要件で、病院、クリニック、訪問リハビリステーションといった施設の求人が見つかります。
• 「PTOT人材バンク」は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったリハビリ系の職種の転職を支援するサービスです。
• 「PTOTキャリアナビ」は理学療法士（PT）・作業療法士（OT）・言語聴覚士（ST）の転職を専門にした転職エージェントです。
• 「PTOTSTワーカー」は転職エージェントとして理学療法士の求人を多く扱っている他、「POSTART」（ポスタート）というブログで業界事情も発信しています。

転職エージェントによっては、非公開の募集案件の取り扱いや履歴書の添削も行っています。

「セラピストプラス」は、医療介護、リハビリ、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士（PT・OT・ST）などに有益な情報が充実しています。

高収入も可能なコンパスの理学療法士の求人

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