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理学療法士が勘違いしているスキルアップ・キャリアアップ

人事が教える現場の理学療法士が間違えているスキルアップ?キャリアアップ?

少しでも高い技術で現場に臨み、多くの病気や疾患に対して対応できるように日々努力している風景を見ます。新人よりも10年目の理学療法士の方がもちろん技術力が高いでしょうが、給与は技術力に対する功績だけで決まっているわけではないのが現実です。

事実、病院などの医療施設では、

ベテランでも新人でも、一人が行うリハビリの単価(報酬)は同じです。

であれば、むしろ病院側はベテランを採用し高い給与を支払うよりも、安い若手のスタッフを採用したいと思うのは当然です。

その為、若いスタッフは病院での遣り甲斐を失いがちとなり、経験2・3年目の若手が、平均的な給与条件が高い訪問リハビリに転職しやすい傾向にあります。

30代(若い世代層)の理学療法士であれば転職も用意でしょうが、世間の相場観を知ればいつまでも運任せな高収入の求人探しだけでは限度があることにも気づくはずです。

それでも諦めきれなければ、求人探しが日課のような毎日で40代(中堅層)、50代(ベテラン層)を過ごし定年を迎えることになってしまうでしょう。

勘違いはどこから始まったのか?

スキルアップを勘違いしている理学療法士が多すぎる

 実話をあげると、医療から介護に転職した理学療法士が面接の中で「急性期で培った経験を生かしスキルアップしたく転職を希望」と話される方がいました。

「急性期で培った経験を生かしスキルアップしたく転職を希望」

 この事実が勘違いの始まりなのです。介護保険と医療保険に求められるリハビリはそもそも役割が違うのです。逆を言えば、それぞれの分野の専門性があるからこそ役割は存在するのです。医療分野が介護分野のリハビリをし、介護分野が医療リハビリをするのでは、分ける必要が全くありません。その道にはその道のスキルアップの方法があるわけです。急性期対応が必要な人が、そもそも介護保険でリハビリしていたら大問題です。

必要とされるスキルを理解していない

リハビリという職場を理解していない。理学療法士の一人だけの治療技術だけでどうにかなっているわけではありません。医師を中心としたチームアプローチの総力戦にて結果が出ているのです。鎮痛剤や消炎剤を駆使し、鼻腔栄養を行う看護師がいて、退院のための手続きを行う相談役がいて、物事が進んでいきます。治療技術をあげるのは、資格を有するものとして当然のことであり公言せずともやることです。完全に元に戻るような治療であればまだしも多少なりとも後遺症が残っているのであれば、チームアプローチは必須です。医療も介護もですが、現場で必要とされるスキルとは、個人の治療技術をさすのではなく総合的に結果がでるために必要な能力をさすのです。

つまり職場で必要とされるスキルアップとは

「理学療法士」×「能力」=必要とされる人材

か、どうかです。つまり、スキルアップですべきスキルとは上記で説明した内容に関わる能力のことです。理学療法士単体の技術面がアップすることをスキルアップというのではなく、理学療法士×能力としての人材が求められます。

さらに、

キャリアアップとは、職場で必要とされる人材になるよう、組織的価値を上げること

あなたがもし転職活動中であれば、スキルアップ、キャリアアップの違いをしっかりとらえ、「自分は将来どうなりたいか?」「自分は社会に対して、どのような価値を発揮をしていきたいか?」を考えてみてはいかがでしょうか?

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