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女性の理学療法士は年収いくらくらい?

女性が働きやすく結婚後も共働き夫婦が多い理学療法士。初任給や施設別、雇用形態別の平均年収や働くママさんPTが多い老人保健施設・小児施設・訪問リハビリパートを選ぶ理由そして、結婚・妊娠・出産・育児・子育て、介護というライフステージでの働き方など、女性理学療法士に特化した情報をまとめました。是非、参考にしてみてください。

女性理学療法士の平均年収はどのくらい?

今や女性に人気の仕事として定着している理学療法士。一般企業では年齢も入社年も学歴も同じなのに、男女の違いだけで給料に差がつくことがあります。このような性別による賃金格差は多くの企業で見られます。

では、国家資格である理学療法士の場合はどうだろう。性別による賃金の違いはあるのか?ないのか?気になる女性の理学療法士の年収について調べてみました。

初任給

専門学校もしくは大学を卒業後に新卒で就職した場合の理学療法士の初任給は20~25万円前後、年収にすると280~320万円程度のようです。

初任給:20万円~25万円前後 年収:280万円~320万円程度

ちなみに平均初任給額は約23万円、初年度の平均年収額は約303万円です。手取りとして手元に入ってくるのは、額面給与のおおよそ75~80%です。今回は20%は控除、80%が手取りとして単純計算すると手取り額にすると約184,000円になります。

理学療法士の初任給

施設別に見る平均年収

勤務する施設により給料や年収は大きく異なるのがわかります。今回は病院、クリニック、デイサービス、訪問看護での平均年収は次のようになります。

施設別に見る平均年収
病院 280~400万円
クリニック 300~700万円
デイサービス 300~500万円
訪問看護 360~600万円

病院が一番低い結果になっていますが、理学療法士として脳血管・整形・呼吸器・難病といった総合的なリハビリ経験ができる唯一の職場が病院です。何よりも経験を積めるメリットがあります。そして、賞与が安定して貰えることや福利厚生として診察費用が無料になったりといった特典もあるようです。

金額の幅が特に広いのがクリニックです。クリニックは整形外科が主体のクリニックが多いようですが、この他にもスポーツクリニックの分野や内科系(腎リハ)のクリニックでも理学療法士が勤務することが増えています。昇給率も病院などと同じ水準程度ということと、管理職としても昇格できることなどが平均額を上げているのかもしれません。

理学療法士の施設別年収

雇用形態別に見る理学療法士の収入

理学療法士の仕事における正社員やアルバイト・パート、派遣社員の平均年収はこのようになっています。

雇用形態別に見る理学療法士の収入
正社員の平均年収 358万円
アルバイト・パートの平均時給 1,338円
派遣社員の平均時給 1,400円

※参照)求人ボックス給料ナビ

アルバイト・パートや派遣社員の時給を見てみると1,300円~1,400円と異業種のアルバイト・パートや派遣社員の時給金額と同じくらいなので、思うほど高くはない印象です。

理学療法士の施設別年収

年代別に見る女性理学療法士の平均年収

このように20代から50代の平均年収を見ると20代は数万円の差ですが、30代以降は数十万円男性の方が多い結果となっています。結婚や出産、育児、介護などライフステージでの女性の働き方と施設選択の変化も影響しているのではないでしょうか。

理学療法士の勤務先別 生涯年収
年齢別 女性 男性
20代 350万円 358万円
30代 407万円 430万円
40代 471万円 490万円
50代 471万円 561万円

女性理学療法士が働きやすい職場は?

女性理学療法士は就職後も結婚、妊娠、出産、育児や介護などのライフステージがあります。理学療法士の仕事そのものに大きな男女差はないとはいえ、このようなライフステージの違いによって求める働き方が異なってくるのではないでしょうか。

男女差はないものの妊娠や出産、子育てなど女性ならではの事情において男性と同じ働き方ができるとは限らないのも事実です。だからこそ、優先すべき勤務条件や産休・育休制度などが重要となってきます。

老人保健施設

病院での治療を目的としたリハビリが中心なのに対して介護老人保健施設(以下老健)では在宅復帰を目的としたリハビリが中心となります。女性が老健で働きやすい理由としてこのような声があるようです。

女性が老健で働きやすい理由

  • ほとんど定時で帰れる
  • 技術研修や症例発表などほとんどなく、ガッツリ系のPTがいない
  • 病院などとは異なり、面倒な委員会業務やカンファレンスなどが少ない
  • 子供の発熱や体調不良での突発的な休みがとりやすい
  • 書類業務が病院、訪問などに比べて少ない。利用者さんの機能的変化も少ないため、カルテの記入も少ない
  • デイサービスのように人員をきつきつでやらないので、ある程度の人員がいる状態で働ける
  • 比較的給与が良く病院より高いところが多い
  • 管理者が女性のところも多く、同じ女性の悩みに理解が深い

介護老人保健施設の給与と年収(相場)
月収 25万円~35万円
年収 420万円程度

介護老人保健施設の転職におすすめしたい求人サイト

面倒な委員会業務やカンファレンスが少ないことも定時で帰りやすいことに繋がるのでしょう。また、人員数がある程度いることで、一人当たりが診る人数も無理のない数となるため、負担が少なくなります。また、子供の発熱や体調不良で突発的に休むことになっても、訪問などと異なり担当している利用者様がいるわけではないので、休みがとりやすいことも大きな理由になります。

このように女性が働きやすくなりその結果、女性の管理者が増えたことで、さらに理解を得られ働きやすい職場となっているのでしょう。

小児施設

療育園や児童デイサービスなどでは子供のもつ可能性を信じて、少しでも未来につながるアプローチが求められるリハビリに取り組みます。それには信頼関係が非常に重要となります。同じように子供がいるママさんPTは子供の心情を理解しやすく日頃のやり取りの中において信頼関係を築きやすいのかもしれません。

女性が小児施設で働きやすい理由

  • 残業が少なく定時で帰りやすい
  • 子供をメインで診るのでやりがいがある
  • 働くママさんの割合が多く子供のことでのお休みなどが融通が利きやすい
  • 働くママさんの割合が多く子供のことを相談しやすい
  • 管理者はほぼ女性、同じ女性の悩みに理解が深い

小児施設の給与と年収(相場)
月収 19万円~30万円
年収 250~400万円程度

小児リハビリの転職におすすめしたい求人サイト

働くママさんの割合が多い小児施設は、子供のことを相談したり、体調不良での休みなどの融通が利きやすいこと、定時で帰りやすいことが大きなメリットになります。また、先ほどの老健と同様、女性の管理者が増えたことも働きやすい職場となっているのでしょう。

パートで訪問リハビリ

訪問リハビリのパート勤務は、ご利用者さんの自宅を訪問するにあたり、訪問件数や訪問先のエリアなど限られた時間で対応できるので、小さなお子さんがいたり、扶養内での勤務を希望されたりと、働き方に合わせて仕事量が調整できます。

女性が訪問パートで働きやすい理由

  • 子育ての合間で働くことができる
  • 子供をメインで診るのでやりがいがある
  • 個人での業務が多いので人間関係などで疲弊する場面が少ない
  • 短時間のため、件数も多くなく体力的にも負担なく働くことできる
  • スタッフ数が多い事業所であれば、フォロー体制もしっかりあるので突発的な休みもとりやすい
  • 時給単価が他の業種より高い

訪問リハビリパートの給与と年収(相場)
時給 1500円~4000円程度

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短時間でも比較的時給も高く子供の成長にあわせ無理なく働くことができ、子育てと仕事の両立がしやすいことも子育て中の主婦にとって働きやすいのでしょう。

結婚・妊娠・出産・育児・子育ての時の働き方って皆どうしてる?

理学療法士は、やはり医療職関係の方、中でも職場でのかかわりが一番多い理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といったリハビリ関係者と結婚するケースが多いようです。もちろん一般企業の男性と結婚する方もいらっしゃいます。

結婚が決まったら

このように職場結婚が多い理学療法士カップルは、共働きを選び結婚後も変わらず仕事を続ける女性がほとんどのようです。子供ができるまではさほど仕事への影響もなく過ごすことができます。

一方、夫が一般企業の場合は、土日休みのところが多いです。しかし理学療法士の仕事は必ずしも土日休みとは限りませんので、妻と休日があわないこともあるでしょう。

妊娠・出産

医療職は、産休育休制度の整っている施設がほとんどのようです。なかには保育所を完備しているところもあるようです。また、産休は出産予定日の2か月前からとることができます。

育児子育て期間

育休は個人差もありますが、子供が1歳前後になるまで取る女性が多いようです。また、育休明けもすぐ「フル勤務」するのではなく、育児のため定時より1~2時間早く勤務を終える「時短制度」を利用する方も多いようです。時短勤務以外にもパート勤務で無理なく働き、子供の成長にあわせ正社員として完全復帰するケースもあるようです。

子供が小学生になったら

保育園の延長保育を利用しながら働いてきた共働き家庭は、子供の小学校入学が近くなると「小1の壁」に頭を悩ませるようになります。小学校には保育園のような延長保育はありません。しかも一年生のうちは下校も早いのです。「学童保育」があるからと思うかもしれませんが、実は保育園よりも運営時間が短く夏休みなどには「お弁当持参」をしなければいけません。

さらに、保育園よりも親の参加行事や宿題など親のフォローが必要になることが増えてくるんです。そのため、保育園時代よりも仕事と子育ての両立がしづらくなります。

理学療法士に限らず、この「小1の壁」による退職や転職をせざるを得ないママが多いのです。この時期をどう乗り越えるか夫婦でよく話し合うとよいでしょう。

子供に手がかからなくなったら

子供が中学、高校生になると手もかからなくなります。しかしこの頃から高校受験や専門学校、大学受験など進学にかかわる大きな出費が続いてきます。塾代や学費などわかっていてもその金額には驚かされる親も多いのではないでしょうか。

これまで家庭や子供のために働き方をセーブしていた方もこの頃から本格的に働きはじめるようになるようです。

介護と仕事

子供が成長しほっとした矢先、ある日突然襲ってくるのが「親の介護」です。これまで理学療法士として患者さんや利用者さんとかかわってきたとしても自分の親の場合はうろたえるものです。また、介護問題は身体介護だけでなく、あらゆる制度に申請したりしなければなりません。病院での手続きをはじめ、介護に関して役所に提出する書類などすべてやらなければならないのです。そのため介護による離職を余儀なくされる方もいるでしょう。これをきっかけにこれまでとは異なる働き方を選ぶ方もいるでしょう。このように介護と仕事の両立は人によって状況が違うとはいえ、大きな選択となります。

終わりに

女性理学療法士に特化し、様々な年収や働きやすい職場など女性ならではのライフステージに沿ってご紹介しました。収入による男女差が少ない理学療法士ですが、他の職業の女性同様に「今の自分にとって大切なものは何か?」を大切に仕事を選び家庭との両立をしている方が多いようです。また、そういった働き方ができるのも理学療法士の良さなのかもしれません。

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